gtdとnozbeでカテゴリーを使ってタスク管理がうまくなるポイントと実際のやり方

2021/09/17

④各分野でのgtdの実際

t f B! P L

 gtdと、そのアプリnozbeで、タスク管理がうまくなるポイントが、カテゴリーの使い方です。カテゴリーによって、いまやるべきタスクがすぐにわかり、効率よく達成できるようになります。


カテゴリーの効果でタスクを効率的に


gtdにおけるカテゴリーとは何か

カテゴリーは、アレンの「はじめてのgtd」では、「次にとるべき行動」を状況ごとに整理したリストとして出てくるものです(207ページ)。

アレンが、よく使うカテゴリーとして挙げているものは、

@電話

@パソコン

@買い物・お使い

@会社

@自宅

@場所を問わず

@協議事項(人または会議)

@読む/評価

の8つです。

パソコンがないとできない作業は@パソコンのリストに分類したり、自宅でやるべきことは@自宅のリストにまとめておくなど、やるべき行動を、「どんな状況で、どんな手段を使って」やるかによって、分類するのが、カテゴリーです。


カテゴリーでタスクを分類する3つのメリット

カテゴリーでやるべき行動を分類しておくことのメリットを三つ、紹介します。


状況に合ったタスクを選べる

一つ目は、状況に合ったタスクを達成できることです。

例えば、パソコンを開いて作業をしているなら、ついでに終わらせてしまった方がよいタスクがないか、@パソコンのリストを開くことで、ひと目で確認し、やるべきタスクがあれば取り掛かることができます。

これにより、タスクの達成効率を大きく上げて、「やるべきこと」を、どんどんとこなすことができるようになります。


タスクのモードをそろえられる

カテゴリーで分類しておくことで、仕事の達成効率が上がる、もう一つの理由は「タスクのモード」をそろえられることです。


英語版の「getting things done」に文章に以下のような文章があります(日本語版の「はじめてのgtd」では、206ページあたりにあたる部分ですが、日本語版では訳されていないと思われる部分です。読みやすさを考えて、かなり意訳していますので、原文も後ろに書いておきます)。


「(カテゴリーによって)生産性が向上する、もう一つの要素が、タスクの『モード』をそろえることで、あなたのエネルギーを高めることだ。もしあなたが『電話モード』にあるなら、たくさんの電話をかけてしまったほうがよい。パソコンが立ち上がっていてインターネットにつないで作業をしているなら、オンラインでできる仕事を、他の作業に移る前にできるだけたくさん済ませてしまった方がよい。ある『モード』から他の『モード』に移り、作業のリズムやツール、ふるまい方を変えるのは、多くの人が思っている以上に、エネルギーを要するからだ。そして、もちろん、もしオフィスにキーパーソンが来ているなら、その人と話しておくべきことをできるだけすべて、話し合ってしまう方が賢いやり方だ」

 Another productivity factor that this kind of organization supports is leveraging your energy when you’re in a certain mode. When you’re in “phone mode,” it helps to make a lot of phone calls?just crank down your Calls list. When your computer is up and running and you’re cruising along digitally, it’s useful to get as much done online as you can without having to shift into another kind of activity. It takes more energy than most people realize to unhook out of one set of behaviors and get into another kind of rhythm and tool set. And obviously, when a key person is sitting in front of you in your office, you’d be wise to have all the things you need to talk about with him or her immediately at hand.


あなたが、電話をかけているなら、その「電話モード」のうちに、ついでに電話をする相手にまとめて電話をかけてしまう方が、わざわざ「ほかのモード」に移るために、たくさんのエネルギーを使うよりも、効率が良いでしょう。

アレンが書いているように、他のモードに自分を変えるには、思った以上に大きなエネルギーが必要だからです。

書き物作業をしているなら、ついでに何個か、簡単な書き物も済ませてしまった方がよい、調べものをしているなら他の調べものも済ませてしまう、そうしてこそ仕事の達成率が大きく上がる、これが「タスクのモード」をそろえるという考え方です。


具体的な行動が見極められる

カテゴリーによる分類の3つ目のメリットは、分類することが「次の具体的な行動を見極める」ことにつながることです。

下書きを書くとしたらパソコンを使うのか、紙とペンでやるのか、あるいは、誰かに依頼するなら、電話をかけるのか、メールにするのか、など、カテゴリーを付けようとすることで、どのような具体的な行動を取るのがよいか、考えることができます。


「行動のリマインダーを状況別に整理することのメリットはもう一つある。その”気になること”をリストに入れる時点で、次の物理的行動は何かという重要な判断をやらざるを得ない、という点だ。私の行動リストはすべて状況別になっているので、リストに入れるときには必ず『次にとるべき行動』を考えなければならない。パソコンが必要か、電話がいるか、店に行かなければならないか、妻と直接話せさねばならないか、といったことをそのつど判断することになる。状況をよく考えていない『@雑用』というリストをつくっている人がいるが、こういう人は次にとるべき行動を考えずにリストに入れてしまっている」(「はじめてのGTD」279ページ)


どんな手段をつかうか、どういう状況でやるか、なども含めた具体的な方法にまで、行動を見極めて考えておくことで、行動する段階では、実行することだけに意識を集中させることができます。

「頭脳労働」と「行動」を分けて、行動に集中することが、タスクをどんどんこなし達成率を向上していくための、大事なコツです。

カテゴリーの持つ三つの効果


どんなカテゴリーをつくるとよいか

以上のようなことから、カテゴリーは、そのタスクをやる①場所、②手段、③タスクのモード、④その他便利な物―の4つをもとにつくるのが、基本です。

私自身がよく使うカテゴリーは、以下のようなものがあります。


場所関連

・office

・home

・anywhere


手段関連

・pc

・iphone、ipad

・紙とペン

・evernote

・mind map

・inter net

・mail

・tel


タスクのモード関連

・brain storming

・gather information

・organize information

・meetings

・research

・study

・writing、書き物


その他の便利なもの関連

・shopping、外出

・wating for

・short time


場所や手段に関するものは、説明不要でしょう。

どこでやるか、何を使ってやるか、などを、そのまま、指しています。


タスクのモード関連は、「どんな種類の作業か」を指しています。

仕事の種類や環境、やり方によって、さまざまな仕事のモードのカテゴリーがあるでしょう。

私自身がよく使う代表的な物をあげました。

上から順に、一人でブレストしてみるもの、情報を集めてみるもの、集めた情報を整理してみるもの、ミーティングしてみるもの、調べものをしてみるもの、学んでみるもの、下書きなど書き物をしてみるもの―の順です。

当然、複数にまたがっているものや、どちらに分類するか分かりにくいものもありますが、自分の感覚にあうカテゴリーを適宜、つけておけば十分です。


その他の便利なものとして、買い物や用事で外出した時についでに済ませておきたいタスクには「shopping、外出」、他の人に依頼した仕事の返事待ちになっているものを指す「waiting for」、ちょっとしたすき間時間ができた時に済ませたいタスクをまとめる「short time」があります。



nozbeでのカテゴリーの実際の使い方は

gtdのタスク管理アプリであるnozbeには、上記のようなカテゴリーを登録しておきます。


タスクの見極め、整理をするときに、どんな具体的な行動が必要か考え、それに応じたカテゴリーをつけていきます。(詳しくは、見極め整理の実際の記事に)


タスクにカテゴリーをつける


カテゴリーのメリットのところで触れたように、どんなカテゴリーをつけるか考えること自体が、そのまま「具体的な行動」を見極めることにつながるのが、大きなメリットです。


◇どういうときにカテゴリーをチェックするのか

nozbeでは、見極めでカテゴリーを付けておくだけで、カテゴリーごとにタスクを整理したリストが完成します。


次にやるべき行動を考えるとき、「職場にいるのか、家にいるのか」「どんなモードの仕事をやっているか」など、状況に応じたカテゴリーを開くと、関連する次に取るべき行動のリストが、一覧ですぐに取り出せます。


カテゴリーごとに分類されたリスト
カテゴリーごとに分類されたリスト



状況や、タスクのモードに合わせた、次の行動を選ぶことで、タスクの達成率が大きく向上し、バリバリと仕事がこなせるようになります。


◇nozbeにおけるカテゴリーのメリットは

nozbeは、gtdの専門アプリとして設計されているので、見極めをするだけで、さまざまな状況に応じたカテゴリーごとのリストづくりが、自動的にできるのが、便利さです。

手書きのリストなどでgtdをやろうとすると、これらのリストづくりの作業を一つひとつ別にやらないといけなくなります。


nozbeでは、見極めと整理が一体でできることで、「やるべき行動」を、場所や手段、モードなど具体的に落とし込むことができます。

カテゴリーの効果で書いたように、「頭脳労働」と「実行」を分けることで、行動に移す段階では、事前に考え抜いてある選択肢から、いま最も効率的にやれるタスクを選ぶだけで、実行に集中することができます。

そのことが、タスクの達成率を大きく向上させてくれるのが、nozbeのカテゴリーの最大の効果です。

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