選択のステップは、実際に実行するタスクをgtdのシステムから選び、行動に移すステップです。仕事や生活のやるべきことを効率的に実行に移すという、gtdの目的が実際に達成されるステップです。
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選択のステップの重要性は
例えば、朝9時45分、オフィスにいて、パソコンの前に座っていて、11時からは会議が予定されているけど、それまでの時間は空いている、そういうあなたが、次に何をするべきかを選ぶ、それが「選択」のステップです。
選択を上手にやることで、空いている時間や、持っているエネルギー、タスクに使える手段など、あなたが置かれた状況で、最も効率的に実行できるタスクを選び、あなたの生産性を最大限に発揮できるようになります。
gtdの目的である、仕事や生活のなかでやるべきことをいかに効率的に実行し、自分の時間をいかに取り戻すかが、この選択のステップにかかっています。
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選択をどういう手順でやるのか
gtdの4つのステップをあなたが実行していれば、たとえばnozbeの要行動やカテゴリーのリストという形で、あなたが今現在、やるべきタスクのリストが、すでに完成しています。
そのなかから、次の予定までに空いている時間や、今持っているエネルギー、おかれた状況に応じて、直観でやるべきタスクを選ぶ。
それが選択のステップです。
gtdの選択のやり方の特徴は
先ほど、リストからタスクを選ぶ際にあげた基準は、時間、エネルギー、状況の3つでした。
通常、タスク管理で非常に重視される「優先度」をそれほど重視しないのがgtdのタスク管理の大きな特徴です。
たとえば、大事な会議でエネルギーを使い果たした後、就業時間までに1時間ほど空いた時間ができた、そんな状況を考えてみます。
優先度よりも、エネルギーや状況
「優先度」を重視するタスク管理なら、こんな状況でも「来週の会議でクライアントに出す資料の下調べ」といった、優先度が高そうなタスクを実行するべき、ということになるでしょう。
しかし、それは先ほどの会議でくたくたになっている精神状態で、本当に「効率的」な選択でしょうか。
gtdでは、「会議資料の下調べ」に1時間かかるのと同じように、「たまっている交通費の清算」というタスクがあってこれも1時間ほどかかりそうだとなれば、使えるエネルギーの低くなっている状況では、交通費の清算を終わらせてしまった方が効率がよい、と考えます。
例えば、来週、もし交通費の清算の締め切りがせまったら、あなたに仕事へのエネルギーがたっぷりあったとしても、その時の1時間を清算業務にあてなくてはならなくなります。
それだったら、未来の1時間を有効に使うために、いま仕事終わりの疲れているときの1時間でエネルギーを使わない雑用を終わらせてしまうほうが、結局は効率的だというのがgtdの発想で、タスク管理術として独特なところです。
トップダウンよりも、ボトムアップ
これと関連するgtdの特徴に、タスク管理を「トップダウン」から入らないというのがあります。
広い視野、より高い視野から、現在をみつめて、行動を決めるというのが、「トップダウン」の発想です。
しかし、実際には、「こまごまとした日々の仕事に気をとられるあまり、より高いレベルに目を向けることが難しくなってしまう」「日々の仕事を整理して管理していくための効果的なシステムが確立されていない」(「はじめてのgtd」P35)などの理由で、トップダウンの発想は、機能しなくなることがほとんどです。
より広く、高い視野から考えることをgtdが否定しているわけではありません。
そのようなトップダウンの観点から考えるためには、日常に発生するさまざまな「気になること」や「こまごましたタスク」をしっかりと管理できる、ボトムアップのシステムが確立していることが必要だ、というのがgtdのポイントです。
「自分の未来を考えると、新しい資格取得に取り組むことが大切だ」という発想があっても、現在の日々の仕事を余裕をもってこなせる手法をもっていないと、日々の仕事に追われて資格取得のための勉強をつくることはできません。
トップダウンの発想が機能するには、ボトムアップのシステムが必要なのです。
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nozbeでの選択の実際は?
nozbeで、実際に「選択」のステップを行う過程を見てみます。
まず最初にやるべきことは「カレンダー」をみることです。
カレンダーには、今日必ず達成すべきタスクや、締め切りを迎えている仕事など、日付に関連したタスクが並んでいます。
それらから、今日、必ず実行すべきことがあれば、まず優先的に実行します。
次に、インボックスに溜まっている、前回の週次レビュー以降に生まれた「気になること」から、行動が必要なものがないかを見ます。
2分ルールで実行できるものは実行してしまいます。
2分以上かかるけど、早めに実行するべきタスクは、「見極め」「整理」をして、リマインダーなどを設定します。
次の週次レビューまで、放置して良さそうなものは、そのままにしておき、週次レビューで「見極め」「整理」を行います(時間があるなら、見極め、整理をしてしまえば週次レビューの負担が軽減します)。
3番目に、その時にいる状況に応じた、カテゴリーを開きます。
職場にいるならofficeのカテゴリー、パソコンを開いているならpcのカテゴリー、メールを書き終わったところならついでに書いてしまうメールを探すためにメールのカテゴリーを開くなどです。
あなたの現在の状況に合ったタスクが並んでいるので、実行するべきタスクを達成していきます。
以上で、ほとんどの場合に対応できるでしょうが、4番目に付け加えるとしたら、あなたに「気になっているプロジェクト」がある場合です。
その場合は、そのプロジェクトをクリックします。
プロジェクトを前に進めるために必要なタスクが並んでいます。
そのタスクで十分なのか、追加すべきタスクはないか考えます。
ないなら、並んでいるタスクから、いまやるべきことを選びます。。
以上のような選択の仕方で、いまあなたが持っているエネルギーや状況に応じて、もっとも効率的に、実行するべきタスクを選び実行し、高い生産性を達成できるようになります。
やる気が起きないときのポイントは
先ほども書いたように、gtdの発想は、低いエネルギーのときには、その低いエネルギーに応じたタスクを実行してしまおうというものです。
とはいえ、たっぷり時間があるのに、タスクを実行するエネルギーがわかない、という場合もあります。
そんなときは、nozbe星マークのついた「要行動」のリストなどを開き、そのなかにある一番、簡単なタスクから、手を付けてみるのも、コツです。
タスクは、どんな簡単なものでも、何か一つ終わらせること自体が、達成感を生みます。
実行し終わったら、nozbeで「達成済み」のマークをつけます。
さらに、もう一つ簡単なタスクを選び、実行してみます。
そうやってタスクの達成感を味わっているうちに、不思議なことに、より難しそうな、エネルギーを使いそうなタスクに取り掛かってみようという意欲が、自然とわいてくるはずです。
「選択」がうまくなると時間が効率的に使える
gtdの「選択」のステップの考え方がわかると、いまの自分の持っているエネルギーや状況に応じて、もっとも効率的に時間を使えるタスクを選ぶことができるようになります。
難しい仕事もどんどん効率的にこなせるようになり、あなたの仕事の効率性は大きく向上します。
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