gtdには、さまざまな便利な仕事術のテクニックがいろいろありますが、なかでも簡単に導入できて、劇的な効果があるのが「2分ルール」です。2分ルールを覚えて意識するだけで、日々の仕事を処理するスピードが劇的に早くなり、時間を効率的に使うことができるようになります。
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2分ルールって? 簡単な仕事はその場で済ませてしまう
2分ルールは、アレンの著書「初めてのgtd」の「見極め」の章に出てくる考え方です。
メールの受信箱や、書類の受け入れボックスなどに入っているメールや書類に、どんな仕事が必要か、見極める際に、その仕事が2分以内に終わるものなら、たとえ優先度が低いものや、後回ししても構わないものでも、その場でやってしまうというのが「2分ルール」です。
同じように、誰かから仕事を依頼されたときや、ちょっとした用事(回覧する書類に目を通してチェック済みのサインをするといった)を頼まれた時にも、それが2分以内で済むなら、その場で済ませてしまうのが「2分ルール」です。
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2分ルールを意識することの効果は。個人だけでなく組織のパフォーマンス向上も
2分以内、となっているのは、2分以内でできることなら、その行動を後からやることに決めて行動のリマインダーを設定したり、他の人に実行を任せるために依頼する時間を取るよりも、すぐにやってしまう方が早く、時間を節約できるためです。
「後から、あの仕事をやらなくては」と気にかけているよりも、そんなに優先度が高くない仕事であっても、その場で終わらせてしまった方が、気持ちがすっきりとして、次の仕事に取り掛かることができます。
また、あなたが仕事でリーダー的なポジションにいるなら、あなたが2分ルールを続けることで、部下から見ると、簡単な仕事の処理だったら、あなたからすぐにレスポンスをもらえることが習慣でわかっていきます。
組織の動きがよくなり、組織自体のパフォーマンスが上がるという効果も生まれます。
また、たとえリーダーでなくても、あなたが簡単な仕事なら滞らせることなく、処理してくれる人間だと分かることは、周囲からの信頼を高めることになるでしょう。
2分ルールの具体的なやり方は?
「2分ルール」の具体的なやり方は、普段から何か依頼が来た時や、メールが来たとき、たまっている書類やメールを処理するときなどに、2分以内でできるならやってしまうことを意識する、というだけです。
2分以上かかるものは、gtdの通常のルールのとおり、収集、見極め、整理のステップで、後に行動するためのリマインダーを設定しておきます。
2分ルールのコツ。定型文やショートカットをうまく使う
より効果的に「2分ルール」を運用するためのコツは、「2分以内でできること」を増やすために、いろいろな工夫を普段の仕事からしておくことです。
たとえば、定期的に送る必要がある仕事の依頼文など、頻繁に作成する書類があるなら、定型文をつくり登録しておきます。
それを開いて、日付などを変更するだけで書類を作れるようにしておけば、2分以内で済ませることができます。
また、gtdのファイリングなどのテクニックを使って、必要な資料などをすぐに取り出せるように整理していれば、書類のチェックや作成にかかる時間を大幅に短縮することができます。
また、メールソフトなどよく使う操作はショートカットを覚えておくと、劇的に処理が早くなるでしょう。
アレンの著書に見る2分ルールの効果
初めてのgtdの192ページに、2分ルールによって、劇的に生産性が上がったクライアントの例が書かれています。
以下、少し長めですが、引用します。
「この『2分ルール』が習慣になると、あなたの生産性は劇的に向上する。あるクライアントは、このルールのおかげで自分が使える時間が1日あたり1時間も増えたと喜んでいた。彼は毎日何百通ものメールを受け取るハイテク企業の幹部で、平日のほとんどの時間を会社の目標達成のために費やしていた。メールの多くは部下からの報告で、把握しておかないといけないものだったり、彼の返事や許可がないと前に進まなかったりするものだった。…(中略)…私が指導したとき、彼の受信箱には800通を超えるメールが溜まっていた。大半は捨てられるもので、残りのかなりの部分は資料としてファイリングした。また、2分で行動できるものも多く、それらについてはその場でどんどん実行していった。1年後に彼と話してみると、彼は私の教えたことをきちんと守り続けていた。メールの受信箱は、常に1画面以内に収まっていた。メールに対応するまでの時間が劇的に短くなったおかげで、担当部門のワークフローそのものまで大きく変わったという」
忙しい人ほど、2分ルールで効率性が大きく上がる
このクライアントのように、日々、やるべきことを大量に抱えて忙しい人ほど、2分ルールで仕事の効率性を大幅に上げることができます。
簡単なことをその場でどんどん処理していくことで、後回しにする「気がかりなこと」が、大幅に減り、集中力も高まります。
簡単な仕事の処理や返信が早いことが相手や部下に分かることで、相手からの信頼や組織の意思決定の速度も高めることができます。
2分ルールは、簡単にいつでも導入でき、劇的な効果がある、おすすめのテクニックです。
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