毎日、次々と仕事が押し寄せててんやわんやの日々、緊急な仕事が次々とやってきてやるべき仕事が進まない、そんな日々に対処するためのgtdのポイントは―。
緊急な仕事が次々起きるとどういう状態になるか
仕事が忙しい人の多くが、緊急に起こる、さまざまな仕事や用事に毎日を追われています。
大事な仕事を進めている途中に、電話が入って緊急対応が必要なことが発生したり、部下や関係部署(時には自分自身の)のミスから急に仕事が増えたり、さまざまなことが毎日起きます。
予定外の仕事にてんやわんやで対処していると、ストレスがたまり、パフォーマンスが落ち、効率性が低下したり、さらにミスを起こして業務が増えたり、さまざまな悪影響が発生します。
その結果、ますます仕事が終わらなくなっていく、そんな経験は多くの人にあるでしょう。
また、押し寄せる緊急な仕事に対処しているうちに、もともとやっていた大事な仕事が後回しになったり忘れてしまったりということも起こりがちです。
一日、予定外の仕事に追われて、何とか終わったと思ったら、夕方になって、本当はやるはずだった仕事にまったく手を付けていないことに気付いて、絶望的な気持ちになる、そんな体験を持つ人も多いでしょう。
何が、問題なのか。仕事の「3つのカテゴリー」とは
「はじめてのgtd」では、さまざまな緊急の仕事や、重要な仕事に対処し、優先度をうまく配分するためには、1日の仕事が三つのカテゴリーにわかれることを理解することが大切だと書いています。(285ページ)
仕事の3つのカテゴリーとは、
・あらかじめ決まっている仕事
・予定外の仕事
・仕事を見極めるための仕事
です。
大切なのは、この3つを仕事のスケジュールの中にバランスよく配置することです。
しかし、多くの人が、2つ目の「予定外の仕事」に忙殺され、目の前の「緊急そうな」仕事に追われているうちに、他の2つの仕事を放置してしまいます。
3つの仕事を区別して配分する
「すべてのやるべきことを把握したうえで、入ってきた仕事をほかの仕事より優先させるのならなんの問題もない。それが最善の行動だからだ。しかし、……やるべきことが曖昧なまま、とりあえず緊急性が高そうに見えるものばかりやっているとストレスは溜まる一方だ」(「はじめてのgtd」288ページ)。
予定外の仕事が入ってきたときに、その仕事が最優先されるべきなのか、それともほかにより優先すべき仕事があるのか、全体を見極めて優先度を決める「仕事を見極めるための仕事」が必要なのです。
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押し寄せる緊急な仕事に対処するコツは。「仕事を見極める仕事」と「リマインダー」
こうした「仕事を見極めるための仕事」をやるためには、予定外の仕事が入ってきたときに、その仕事を後からやるためのリマインダーを設定するとともに、全体像を見極める時間をとるために中断した仕事を後で再開するためのリマインダーを設定する必要があります。
また、「仕事を見極める仕事」をするまでもなく、目の前にきた仕事と、やっていた仕事のどちらを優先すべきか、一目瞭然のことも多いでしょう。
この際も、どちらの仕事をやるのかで、もう一つの仕事について、後から思い出すリマインダーを設定する必要があります。
うまくリマインダーを設定することができないと、緊急性の高い仕事に対処しているうちに、「大切だけど緊急性は少ない」仕事のことを忘れてしまい、後々になってそれが「緊急性の高い」仕事として再浮上して、より負担が重くなる、ということも起きてきます。
「予定外の仕事がストレスになってしまうもう一つの理由は、降ってきた仕事や、そのときにやっている行動について、うまくリマインダーを設定する自信がないため」(「はじめてのgtd」288ページ)なのです。
リマインダーをうまく設定するために大事なのは、「ここに記録を残しておけば、自分は必ず後から見直して、未完成の仕事があることに気付く」と、絶対に自信が持てる場所を決めておくことです。
gtdでは、週次レビュー、日次レビューで週1回、あるいは1日1回、システムを更新するためのレビューの作業を行います(詳しくは、更新の記事に)。
その際に、かならず見返す場所を決めておけば、一度、仕事を中断しても、そこにメモや印を残しておくことで、中断した仕事を必ず思い出すことができます。
仕事を見極める仕事、に集中する
これにより、「あらかじめ決まっている仕事」を中断したり、「予定外の仕事」を先送りしても、必ず後から思い出すという自信が持て、「仕事を見極めるための仕事」に集中することができます。
また、緊急性が高い仕事がどれか、一目瞭然のときにも、今は中断したり、手を付けないでおく仕事について、きちんとリマインダーを設定し、先送りすることができます。
緊急な仕事が次々と押し寄せる状況でも、上記の3つの仕事をうまく配分して仕事の全体像を把握してコントロールするために、この点がとても大切なのです。
間違いやすいポイントは。頭の中にリマインダーを置かない
リマインダーを設定するうえで、間違えやすいのが、ついつい頭のなかにそのリマインダーを保持しがちなことです。
「覚えておいて、この仕事が終わったら手を付けよう」ということです。
しかし、そうしてしまうと、脳の一部が「忘れてはいけない仕事を覚えておく」ことによって占有され、いま目の前にあるやるべき仕事のパフォーマンスを落とすことになります。
「忘れてはいけない仕事を覚えておく」ことは、脳にとっては、思った以上に負担になります。
「私たちは、『何の仕事をしなくちゃいけないんだっけ』ではなくて、仕事そのものに意識を向けるべき」(「はじめてのgtd」332ページ)なのです。
こうした「後で思い出すべきこと」は、メモにするなどして、とりあえず書類のインボックス(受信箱)に入れておくのが簡単です。
後に書くように、gtdのタスク管理アプリnozbeのインボックスに入れてもよいでしょう。
また、思い出すまでにしばらく時間がかかっても良さそうな仕事なら、先ほども書いたように週次レビューで毎週、チェックするノートに、メモを書いておくという方法もあります。
頭のなかで保持しようとするのではなく、インボックスなどに書き出して、gtdのシステムに載せておくことで、目の前の仕事に、意識をすべて集中することができます。
nozbeでのリマインダー管理の方法は
gtdのタスク管理アプリnozbeでも、急な仕事が入った時には、いまやっている仕事とどちらを優先すべきかを考え、後回しにする仕事について、リマインダーを設定しておきます。
いまやっていた仕事には、すでにタスクの形でリマインダーがある場合が多いので、そのまま置いておくか、進行状況をタスクのコメント欄に書いておけばよいでしょう。
新しく入った仕事を先送りするなら、nozbeの公式アプリ、または、quick nozbeなどのアプリを開いて、インボックスにその仕事の内容を書いておきます。
インボックスに入っていれば、日次、週次などのレビューで必ず、見直すし、優先した仕事を終えた際に、インボックスを見直せば、先送りした仕事が何個あっても、それら全部を思い出すことができます。
インボックスに入れてあった先送りしたタスクは、見極め、整理の要領で、必要なカテゴリーや、時間、カレンダーなどを設定し、行動のリマインダーを設定します。
「要行動」のリストや、いまの状況にあったカテゴリーを開き、いまやるべき仕事が何なのか、「仕事を見極めるための仕事」をして、次のタスクを決め、実行に移します。
緊急の仕事に対処するgtdの方法のメリット。三つの仕事のカテゴリーをバランスよく配置する
忙しい人ほど、仕事の責任が重く、さらに次々と新しい仕事が押し寄せたり、緊急に対応が必要な出来事に日々を忙殺される毎日を送っています。
gtdの考え方が身につくと、仕事を
・あらかじめ決まっている仕事
・予定外の仕事
・仕事を見極めるための仕事
という三つのカテゴリーに分けて、バランスよく配置し、次々と押し寄せる仕事にもうまく対処できるようになります。
日々、緊急な仕事に追われ、ストレスばかりの毎日を送っているという人が、うまく対処し、効率よく仕事をこなせるようになるために、gtdはとても大切な考え方を教えてくれています。
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