初めてgtdに取り組みたいときは、いくつかの準備をしておいたほうが、スムーズに開始できるはずです。
私が初めてgtdを導入した時の具体例を含めて、事前準備に必要なことを紹介していきます。
まずやることは?アレンの本を読み、アイデアのメモを作っておく
まず最初にやることは、アレンの本『はじめてのgtd』を読むことです。
1回読むだけではなく、gtdの全体の流れが頭に入るよう、何度か読み返しておいたほうがよいでしょう。
私は、2~3回くらい読み返しました。
gtdの考え方や、実行する際の注意点、どういうところに注意すると効果が出やすいのかなど、全体像が分かっていた方がgtdに取り組みやすくなるはずです。
読む際には、もう一つ、注意点があります。
gtdを自分の仕事環境や業務の種類、生活環境に合わせてどのように実践するか、メモを作っていくことです。
gtdのやり方は、仕事の環境や、仕事の種類など、人によって大きく変わってきます。
アレンの本に書いてあるのは、基本的な原則や、一般的なやり方です。
例えば、部下が一定数いるような部署で働いているなら、「委託する仕事」の数が多くなり、それらを管理するための仕組み(私でいえば、evernoteに委託した仕事を、締め切りの日付順に並べたノートを作っています)が必要でしょう。
一人で働くような業種なら、そうした心配はいりません。
あるいは、仕事に関する連絡が、メールでよく来るのか、電話でよく来るのか、などの環境によっても、必要な管理の仕組みが変わってきます。
アレンの本を読みながら、自分にあったgtdのやり方はどのような形か、自分なりのプランを考え、メモを作っていきます。
作っておいたメモは、gtdを始めた後、初期の時期に定期的に見直すとよいでしょう。
当初に考えていた方法がうまくいかなかったり、始めてみるともっと良いやり方を見つけたり、プラン通りにはいかないことも多くあるはずです。
また、やろうと思っていたけど、gtdを導入する過程で忘れていたことも多く出るでしょう。
それらを思い出したり、プランを再検討するために、こうしたメモは非常に役立つはずです。
次に必要なこと~導入のための時間の確保
アレンの本でgtdの流れをつかみ、どのように実行するかプランのメモもできたら、次は導入のための時間の確保です。
アレンの本にも書いてあるように、初めてgtdを導入する際には、これまで整理されずに放置されていた書類やメール、頭の中の「気になること」などの整理に、相当な時間がかかります。
アレン自身は「2日間、まるまる確保するのが理想的」(131ページ)と書いています。
私自身は、普段の業務の関係上、2日間をまるまる充てるのは難しかったので、終業後に深夜まで4~5時間作業をできる日を3日間、まとめてつくりました。
最初の日に書類やメールの把握と見極め、整理をまとめて実施、次の日に備品と頭の中の気になることを把握して見極めて整理、3日目に全体の残していることの把握や見極め、さらに3日分を振り返って把握、見極めして全体をまとめて整理という具合に、作業を3日間に分けて行いました。
頭の中の「気になること」だけで、230個以上ものリストになり、出し終わったとき、スッキリ感とともに、くらくらするような疲労感に襲われたことをよく覚えています。
必要な道具などは?
gtdに必要な文房具や備品などは、『はじめてのgtd』の137ページにリストがあります。
ただ、ほとんどの道具などは、日常的に使っているものや、手元にあるもの、エバーノートなどの普段から使っている書類管理ツールなどで大丈夫なはずです。
私自分が、gtdを始めるにあたって追加的に用意したものは
・書類用の3段のトレー
・ファイリング用の、大量のクリアファイルと、ラベル型の付箋
・備忘録ファイル(249ページ)をより簡単につくれる、スケジュール仕分けファイル
・ラベルメーカー
・タスク管理のアプリ(nozbe)
くらいでした。
また、自宅で仕事をする人でなければ、会社と自宅、両方にgtdの拠点をつくれると、さまざまなメリットがあるでしょう。
私の場合、自宅の拠点は、普段使っているパソコン用の机や本棚に、3段トレーや、ファイリング用のスペースをつくっています。
職場のgtdの拠点よりは、ごく簡単なシステムがあれば、十分でしょう。
3段トレーは、地域や子どもの学校からくる書類などを、とりあえずインボックスに入れ、必要に応じて見極め、整理するための道具として、自宅にも置くと便利です。
タスク管理のアプリは必要?条件が許すなら圧倒的に便利
gtdの中核となるのが、タスクの管理です。
そのためのシステムとして専用のアプリは、条件が許すなら(会社が独自アプリの使用を禁止している、などの制約がないなら)、導入したほうが圧倒的に便利です。
多くのアプリが、PCからでもスマホからでも、アクセスできるように設定されています。
出先でも、自宅でも、会社でも、同一のタスク管理システムにアクセスできるので、タスク管理の効率性が一気にあがります。
私が個人的におすすめで、ずっと使い続けているのは、nozbeです。
gtdの考え方に忠実に設計されているので、gtdに必要なさまざまな過程が自動化され、手作業でタスク管理をするよりも、はるかに簡単です。
また、googleカレンダーやevernoteなどとnozbeが連携するので、日付にかかわるタスクや、タスクに関するアイデアなどを、これらのサービスと連携してスムーズに管理することができます。
(nozbeについては、こちらの紹介記事)
準備が整ったら導入しよう
道具などの準備が整い、まとまった時間を確保したら、いよいよgtdを導入します。
具体的なやり方は、アレンの本の128ページから書かれています。
導入には、多くの人が、10時間以上の時間がかかるでしょう。
頭がすっきりするとともに、「こんなにたくさんの、『気になること』を、頭や書類、メールなどの中に放置したままにしていたのか」と、あきれるような思いも抱くはずです。
導入は一度だけで終わらせず、常に改善させる
ただ、gtdの導入は、1回では終わらない人がほとんどでしょう。
身の回りの書類や備品などをすべて処理したつもりでも、しばらく経つと「ここにも、未整理のものがあった」など、新たなものが見つかります。
また、gtdのやり方も、実際に導入してやりながら、自分に合った形に改善していくことになります。
アレンの本に書かれているやり方よりも、自分の仕事のスタイルには、こういうやり方のほうがあっているのでは、など、工夫して自分なりのやり方を見つけていくの大切です。
こうした過程では、gtdの考え方を、自分の仕事にどう応用すればよいのか、わからないことが、たくさん出てくるはずです。
私も、アレンの本を何度も読み返してヒントがないか探したり、インターネットで調べてgtdの自分なりのやり方を紹介している人の方法を参考にしたり、を繰り返しました。
自分なりの方法を確立していくには、数か月はかかります。
また、一度、方法が確立しても、もっと良い方法を工夫したり、仕事環境が変化してそれに合わせたり、常に見直しが必要です。
私も、gtdを始めて10年近くたつ現在でも、さまざまな見直しや新たな工夫をはじめることがよくあります。
このサイトの記事も、みなさんがgtdの自分なりのやり方を見つけ、工夫していくための参考になれば、幸いです。
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